2006.01.12
備長炭工場見学・・・(etc)
甥の妻の実家が備長炭の工場を運営しているので、和歌山に帰省したのを利用して見学させてもらいました。
「備長館」の名前でバス旅行などの団体客の見学も受け入れています。
炭焼き窯は8基あり、昔の炭焼き窯とだいぶ趣きも異なりますが近代的な設備にして運営し「備長炭」を後世にも伝えて行きたい思いも強いとのことでした。 また、8基としたのは最初に口火を入れてから焼きあがり窯出しまで8日間を要することから、8基で休み無く毎日備長炭を生み出すことと、見学者にプロセスの全てを見せるためにも役立つからと考えたからと言っていました。
ご存知とは思いますが、備長炭は和歌山県の県木にもなっている「うばめ樫」を使います。
他の木を使って「備長炭」として売り出されている例もあるようですが、本物は「うばめ樫」を使うとのことですが、温暖な和歌山県で自生している木で密度が極めて高く、叩くと金属音のする良質な「備長炭」が作れます。
そして、1つの釜に2トンの「うばめ樫」を入れて炭を焼きますが、出来上がりは200Kg程度で重さが1/10にもなってしまいます。
いよいよ、窯だしです。 真っ赤と言うより黄色味を帯びた火の色で、相当高い温度であることが伺えます。 昔の炭焼きはこの火の色を見て窯だしのタイミングを計ったのでしょうが、見学した窯では温度計が装備されていて1200℃を越えていると言っていました。
一般的に1000℃?1300℃ていどになるようですが、温度が高い方が良い炭が出来上がるそうです。
工場の搬入口の扉が直ぐ後ろに大きく開かれていて、真冬だというのにとても暑くてあまり傍には近寄れません。 工場で働くおじさん達が4?5mもある長い柄の鉄棒で炭を掻きだします。
それでも顔の前にはマスクカバーを付けないと作業は出来ません。 夏はもっと大変だろうと心配になります。
この工場で産する「備長炭」は燃料として使われるより、消臭材や水の浄化、消臭を兼ねた室内のオブジェ、炊飯時に用いるなどの用途が主とのことでした。
最後に、お土産用として販売している「備長炭」の販売コーナーを見せてもらいました。
オブジェ用のもので、長めのものは1本で1万円ていどで中くらいのものは7?8千円ていどとのこと。 なかなか高価だが叩くと金属音で良い音がします。 「備長炭」以外にも和歌山県南部町特産の「梅干」や「みかん」、「柿」などの果物も合わせて販売しています。
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