2012.01.29

FreeBSD 9.0のGPTでのミラー構築・・・(FreeBSD)

FreeBSD 9.0では、GUIDパーティション(GPT)がサポートされたが、そこでミラー構成がMLの助けも借りて成功したので、記述しておくことにした。
既に、GUIDEDでFreeBSD 9.0がインストールされているものとする。
なお、画面キャプチャーなどで便利なので、VMWareで構成したが、もちろんこの方法で実環境でも問題なく構成でき、サーバーを立ち上げた。

1. HDDの追加

ミラーにするHDDを追加して、普通に起動し、ログインしてrootで下記の操作を行う
最初にFreeBSDをインストールしたドライブ名と追加したドライブ名を確認する。

# camcontrol devlist
<VMware Virtual IDE Hard Drive 00000001> at scbus0 target 0 lun 0 (pass0,ada0)
<VMware Virtual IDE Hard Drive 00000001> at scbus0 target 1 lun 0 (pass1,ada1)

次にada1をada0と同じパーティションとなるように合わせる。

# gpart backup ada0 > ada0.gpt
# gpart restore -F ada1 < ada0.gpt

内容の確認をする。

# gpart show
=>       34  20971487  ada0  GPT  (10G)
        34            128     1  freebsd-boot  (64k)
          1 62  19920768     2  freebsd-ufs   (9.5G)
  19920930   1048576     3  freebsd-swap  (512M)
  20969506         1981        - free -  (990k)

=>         34  25165791  ada0  GPT  (12G)
              34            128     1  freebsd-boot  (64k)
            162  19920768     2  freebsd-ufs   (9.5G)
   19920930   1048576     3  freebsd-swap  (512M)
   20969506   4196285        - free - (2.0G)

ada1にbootレコードを書き込む。

# gpart bootcode -b /boot/pmbr -p /boot/gptboot -i 1 ada1

2. ミラーの構築

ここで、shutdownして、インストールCDで起動して、Live CDを選択する。loginのpromptが出たらrootでログインする。パスワードは不要である。(クリックで画像拡大)

mirror01.jpgmirror02.jpg

geom_mirrorをロードし、各スライス毎にround robinで構築する。

# kldload geom_mirror
# gmirror label -vb round-robin p1 /dev/ada0p1
# gmirror label -vb round-robin p2 /dev/ada0p2
# gmirror label -vb round-robin p3 /dev/ada0p3

内容を確認する。

# gmirror status
Name         status     Components
mirror/p1    COMPLETE    ada0p1 (ACTIVE)
mirror/p2    COMPLETE   ada0p2 (ACTIVE)
mirror/p3    COMPLETE    ada0p3 (ACTIVE)

ada1の各スライスをinsertする。

# gmirror insert p1 /dev/ada1p1
# gmirror insert p2 /dev/ada1p2
# gmirror insert p3 /dev/ada1p3

gmirrorのステータスを確認する。

# gmirror status
Name         status     Components
mirror/p1    COMPLETE   ada0p1 (ACTIVE)
                        ada1p1 (ACTIVE)
mirror/p2    DEGRADED   ada0p2 (ACTIVE)
                        ada1p2 (SYNCRONIZING 91%)
mirror/p3    COMPLETE   ada0p3
                        ada1p3 (ACTIVE)

p1とp3が同期化完了で、p2のみ進行中を示している。
全てCOMPLETEになるのを待ち、fstabとloader.confを編集する。

# mount /dev/mirror/p2 /mnt
# cd /mnt/etc
# vi fstab
# Device                 Mountpoint       FStype    Option   Dump   Pass#
/dev/ada0p2          /                       ufs           rw          1           1
/dev/ada0p3         none                  swap       sw          0           0

下記になるように修正する。

/dev/mirror/p2          /                       ufs           rw          1           1
/dev/mirror/p3         none                  swap       sw          0           0

次にloader.confにgeom_mirrorの読み込みを追加。

# cd /mnt/boot
# vi loader.conf
ここで、
geom_mirror_load="YES" を追加

これで終了である。rebootしてHDDから起動して使用する。
Swapも確認しておく。

# pstat -sh  または swapinfo -h
Device                     1K-blocks  Used    Avail Capacity
/dev/mirror/p3         418812   0B  418MB

2012.01.26

FreeBSD 9.0のインストール(GUIDパーティション)・・・(FreeBSD)

FreeBSD 9.0がリリースされた。今回のFreeBSD 9.0では、GUIDパーティション(GPT)がサポートされ、それに伴いインストーラーも従来のsysinstallに変えてbsdinstallになった。
GPTがサポートされた理由は、従来のMBRパーティション方式ではHDDの使用最大容量は2TB(テラバイト)なので、一気に8ZB(ゼタバイト、正確にはZiBでゼビバイト:2**70)まで広げようとするもので、インテルが提唱していた。テラ→ペタ→エクサ→ゼタなので、とてつもない値である。
ともかく、bsdinstallでインストールの様相がsysinstallと違うので、VMware下にインストールしてその方法を記述して置くことにした。
ネットからFreeBSD-9.0-RELEASE-i386-disc1.isoをダウンロードし、CDRに焼き、DVDドライブのトレーに入れて起動させた。すぐに起動画面が現れた。右側にデーモン君が描かれている。その後、起動時のメッセージが画面を流れた後に[Install]、[Shell]、[Live CD]の選択画面になるので、[Install]を選ぶ。
bsd9_01.jpgbsd9_02.jpg

次にキーボードの選択を行うか否かの画面になるので[Yes]を選んで[Japanese 106]を選択する。

bsd9_03.jpgbsd9_04.jpg

次にhostnameの入力画面になるので、ホスト名を入れる。特に指定するホスト名がなければtestとでも入れておけばよい。その次にインストールする内容物を選ぶ。今回はDefaulltのままとした。

bsd9_05.jpgbsd9_06.jpg

いよいよパーティションの選択である。Defaultの[Guided]を選んで[Entire Disk]を選んだ。

bsd9_07.jpgbsd9_08.jpg

ada0p1(boot)、ada0p2(utf)、ada0p3(swap)が表れるので、変更の必要がなければ[Finish]を選ぶと確認画面が現れるので[Commit]する。

bsd9_09.jpgbsd9_10.jpg

インストールが始まる。しばらく時間がかかるが、終わると管理者(root)のパスワードの入力となる。

bsd9_11.jpgbsd9_12.jpg

LANドライバーの選択画面になるので、選んでこのホストのIPアドレス、マスク、接続ルーターのIPアドレスを入れる。

bsd9_13.jpgbsd9_14.jpg

DNSの入力画面も現れるので、少なくとも一つは入れて置く。
次は、時刻合わせである。UTCにするかと聞いてくるので[No]を選び、後はAsia→Japanと選択する。

bsd9_15.jpgbsd9_16.jpg

サービスの追加の画面になるので、ntpdをマークした。
crash dumpを有効にするかどうかの画面が出てきたが、crash dumpの使い方を知らないし、disk spaceもたくさん取られるとのことなので[No]を選んだ。

bsd9_17.jpgbsd9_18.jpg

ユーザー追加画面になるので、自分をユーザーとして追加した。現れる画面は、従来から使っていたadduserコマンドと同じである。

bsd9_19.jpgbsd9_20.jpg

インストールが終わり、いよいよbsdinstallから抜ける画面が現れる。Exitを選ぶと、抜ける前にShellを起動して何か修正したくはないかと問う画面が現れるが、修正は普通にログインして行うことにして[No]を選んだ。

bsd9_21.jpgbsd9_22.jpg

bsd9_23.jpg

やっと[Reboot]の画面となった。これでインストールは終わりである。
インストールを終えて、少し戸惑ったことは、Remoteからtelnetできないことであった。
そう言えば、inetd.confの設定がなかったと思い、ローカルでログインし、inetd.confを開いてtelnetを有効にして再起動したが、やはりtelnetができない。
調べたら、何のことはない、inetdが起動していない。rc.confにinetd_enable=”YES”を追加して再起動し、ようやくtelnetができた。
Pckageの追加は、従来通りsysinstalも使えるので、普通に自分の環境を構築していける。
しかし、現在運用しているサーバーは、gmirrorでHDDをミラー構成にして使っているが、gptでミラー化はややこしそうなので、運用サーバへの適用は当面見合わせることになりそうである。FreeBSD 8.2で困っていないことでもある。


2011.09.15

Wakeup on Lan・・・(FreeBSD)

最近のPCやサーバーのオンボードのLANポートには、Wakeup on Lanの機能が付いている。そこで、FreeBSDでこの機能を利用して、普段は予備機として電源を入れずに置いてあるサーバーに夜中にPower Onして主サーバーのデーターを送り込むことを考えた。
まず、Wakeup on Lanを受けるマシンにマジックパケットを送出するwolをインストールする。

# cd /usr/ports/net/wol
# make install clean

使い方は簡単である。
 # wol -i [ブロードキャストアドレス] [MACアドレス] とする。
サーバーのIPが 192.168.1.xxのときは、下記となる。

# wol -i 192.168.1.255 ab:13:48:78:93:b6 ← MACアドレスは、Power ONしたいサーバーのをセット。

crontabに登録してPower onし、主サーバからrsyncでデータを転送して、Shutdownするようにして目的を果たす。サーバーは、物置部屋と化しているところに置いてあるので、デスクトップから席を立ってPower Onに出向く必要がないのも便利だ。
ルーターのWR8700NにもLAN接続されているPC等をリモートでPower Onする機能があり、外出先からもPCのPowe Onができるというが、少し危なっかしい気がする。


2011.09.14

ブロードバンドルーター考・・・(etc)

 現在、固定IP接続のアカウントを別個に2つ契約していて、2台のサーバーをそれぞれのアカウント先に接続して運用している。2台のサーバーは、自分用と設置を人に頼まれたもので、ドメイン名も分ける必要があったため、接続アカウントも2つ契約したものである。
 回線は、Bフレッツマンションタイプを7年ほど前から使用しているが、NTTのレンタル品のVDSLのモデムVH-50IIにルーターとしてNTT-MEのMN8300を接続して使っていた。
しかし、ルーターも古くなってきて、もし故障でもしたら同じルーターは手に入らないであろうから、別のものを見つけておく必要を感じていた。
logical.jpg
 ところが、最近のルーターは無線LAN機能を内蔵しているのは良いとしても、マルチPPPoEを唱っていても、接続は2セッションで、しかも1つはフレッツスクエアと全くバカにした仕様のものがあったり、自由に2セッション接続可能なものであってもポートマッピングが接続毎に設定できなかったり、パケットフィルターの設定が無いなどの商品が多くどれを購入すれば良いのか考え倦んでいた。そもそも、マルチセッションなどと言わずに、ハッキリと何セッションと記述してほしい。
さらに大きな問題は、製品説明で簡単接続とか、無線LANの通信速度、到達距離等を誇るものが多く、肝心のルーターとしての機能説明が乏しく判断に迷うものが多いことである。
 結局、さんざん迷いながら調べて、WR8700Nを購入した。5セッション独立して設定でき(フレッツなので2セッションまでしか利用できないが)、ポートマッピング、パケットフィルターを含めて文句なしの機能が揃っており、無線LANも2.5G系と5G系があり、それぞれ2つのSSIDが使用可能となっている。
NECが販売する最上位機のようであるが、価格も安く、ようやく満足できるルーターに巡り会えた気がする。1台のデスクトップPCが離れた場所にあるが、無線LANで快適に接続できている。


2011.08.03

php-gdのインストール・・・(php, WordPress)

Word Pressをインストールして使い心地を試していたら、画像をアップロードしたとき、表示画像をサムネイル、中サイズ、大サイズ、フルサイズに切り替える選択ができないことに気がついた。
調べると、php-gdのインストールが必要とわかった。php52をインストールしていたので/usr/ports/graphics/php52-gdに移動してインストールを試みたが、autoconfがどうとかというエラーとなってインストールできなかった。そこで、php52-extensionsから入れ直しを行った。

1. php52-extensionsのインストール

まず、/var/db/ports/php52-extensions/optionsを削除して、/usr/ports/lang/php52-extensionsに移動してMakefileを編集する。

# rm /var/db/ports/php52-extensions/options
# cd /usr/ports/lang/php52-extensions
# vi Makefile
WITH_CTYPE=     yes
WITH_DOM=       yes
WITH_FILTER=    yes
WITH_GD=          yes    ← 追加
WITH_HASH=      yes
WITH_ICONV=     yes
WITH_JSON=      yes
   ・
   ・
 その後、
# make install clean

途中で、またGDを選択する画面が現れるので、必ず選択しておく。もちろん、MySQL、multibyteも選択する。なお、すでにphp52-extensionsがインストールされているので、最後のところでエラーとなる。そこで、make deinstallして再度Make install cleanを実行する。

# make deinstall
# make install clean

2.php-gdのインストール

php-gdの使用を可能とするphp52-extensionsがインストールできたので、php52-gdをインストールする。

# cd /usr/ports/graphics/php52-gd
# make install clean

3. Word Pressでの確認

下図のようにサイズは、指定可能となった。なお、画像のサイズの指定(中サイズ:330 x 247等)は、メニューの「設定」→「メディア」で変更できるので、自分のブログ画面の都合でサイズをプリセットしておくと便利である。

imagepost.jpg


« Previous | Next »